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数珠と定式文での連祷 1


 数珠と定式文での連祷ということで少し。一般的にキリスト教の中で一番大きな団体であるローマ・カトリック教会ですと、思いつくのはロザリオやチャプレットを使って、定められた祈祷文を繰り返し祈り黙想をするというのが一般的でしょう。

 個人的にはカトリックの木製の珠のロザリオを使って(カトリックの司祭から祝福してもらっているもので)、アメリカのルーテルは教会で使われている祈祷文とその定式に沿った祈りをしています。カトリックの普通のビーズの奴や正教のコンボスキニオンを使ってみましたが、指慣れがしないのか珠を繰る方に意識が行ってしまい、やはり使い慣れたものが一番祈りに集中できます。

ロザリオ二種、大天使ミカエルのチャプレット、コンポスキニオン URL
(左二つはロザリオ、青い珠のがチャプレット、右側のがコンボスキニオン。いつも使っているのは一番左側のもの)

 あと聖母マリアの姿が刻まれた「メダイ」や聖人や天使の像が刻まれたメダイ、信者が身に着けているスカプラリオ、「十字架の道行き」の御絵やレリーフとその場面に即した祈祷文の付いたブックレットなど、一般的にはこれらはなじみがないというか知らない人がほとんどでしょう。

主の十四留、スカプラリオ、メダイ、ロザリオ URL
(手元にあるカトリックの聖品類のごく一部)

 ギリシャ正教ですとカトリックのロザリオに似たコンボスキニオンという結び目の付いた祈りのロープや木製の玉やビーズで作られたロザリオとよく似たものを使ったりしています。

 どのようなことをそれを使って祈っているのでしょうか。カトリックのロザリオとチャプレット、ギリシャ正教のコンボスキニオンを使った「イイススの祈り」の祈りなどについてちょっと見てみたいと思います。

カトリック要理の友 p.152 URL
(カトリック要理の友 p.152)

 まずはローマ・カトリック教会のロザリオの祈りから

ロザリオの祈り一環を唱える前に、十字を切ってから、ロザリオについている十字架の箇所で「使徒信経(使徒信条)」を祈り、最初のビーズで「主祷文(主の祈り)」。次の3個のビーズで「天使祝詞(アヴェ・マリアの祈り)」を各1回づつ、そして3個目の祈り最後に「栄唱」(センターメダイから一環を始める場合は3個目の次のビーズで「栄唱」)。3個目の次のビーズ(もしくはセンターメダイ)で「主祷文(主の祈り)」。10個のビーズで各ビーズ毎に「天使祝詞(アヴェ・マリアの祈り)」1回を唱え、10個目の祈りの最後に「栄唱」。これで一連。一連ごとに喜び・苦しみ・栄えの神秘のいずれかを黙想。五連で一環。(センターメダイを使わない方は心のともしび運動の「カトリック要理の友」より)という流れになります。

 祈りの定式文は以下のようになります。昔から使われていた文語文の祈祷文、平成に口語化された祈祷文と2011年の改定された「天使祝詞」を並べてみました。

****

「使徒信経」
われは、天地の創造主、全能の父なる天主を信じ、
またその御独り子(おんひとりご)、われらの主イエズス・キリスト、すなわち聖霊によりて宿り、童貞マリアより生まれ、ポンシオ・ピラトの管下にて苦しみを受け、十字架に付けられ、死して葬られ、古聖所(こせいしょ)に降りて三日目に死者のうちよりよみがえり、天に昇りて全能の父なる天主の右に坐し、かしこより生ける人と死せる人とを裁かんために来り給う主を信じ奉る。
われは聖霊、 聖なる公教会、諸聖人の通功、罪の赦し、肉身のよみがえり、終りなき命を信じ奉る。
アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 1979年8刷)

「使徒信条」( 2004年2月18日 日本カトリック司教協議会認可)
天地の創造主、全能の父である神を信じます。
父のひとり子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。主は聖霊によってやどり、おとめマリアから生まれ、ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられて死に、葬られ、陰府(よみ)に下り、三日目に死者のうちから復活し、天に昇って、全能の父である神の右の座に着き、生者(せいしゃ)と死者を裁くために来られます。
聖霊を信じ、聖なる普遍の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだの復活、永遠のいのちを信じます。
(心のともしび「カトリック要理の友」 2007年11刷)

****

「主祷文」
天にましますわれらの父よ、願わくは御名の尊(とうと)まれんことを、
御国の来たらんことを、御旨(みむね)の天に行わるる如く地にも行われんことを。
われらの日用の糧(かて)を今日(こんにち)われらに与え給え。
われらが人に許す如く、われらの罪を許し給え。
われらを試みに引き給わざれ、われらを悪より救い給え。
アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 1979年8刷)

「主の祈り」
天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。
アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 2007年11刷)

****

「天使祝詞」
めでたし 聖寵充ち満てるマリア、主御身とともにまします。
御身は女のうちにて祝せられ、御胎内の御子イエズスも祝せられたもう。
天主の御母聖マリア、罪人なるわれらのために、今も臨終のときも祈り給え。
アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 1979年8刷)

「聖母マリアへの祈り」(1993年口語訳)
恵みあふれる聖マリア、 主はあなたとともにおられます。
主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました。
神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために、今も、死を迎える時も祈って下さい。
アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 2007年11刷)

「アヴェ・マリアの祈り」(2011年6月14日 定例司教総会にて承認 ©日本カトリック司教協議会)
アヴェ、マリア、恵みに満ちた方、主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の母聖マリア、わたしたち罪びとのために、今も、死を迎える時も、お祈りください。
アーメン。

****

「栄唱」
願わくは、父と子と聖霊とに栄えあらんことを。初めにありし如く、今もいつも世々にいたるまで。アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 1979年8刷)

「栄唱」
栄光は父と子と聖霊に。初めのように今もいつも世々に。アーメン。
(心のともしび「カトリック要理の友」 2007年11刷)

****

 以上がカトリックのロザリオで使われる祈祷文になります。

 続いて大天使ミカエルと守護天使や聖人などに祈るときに、それぞれのメダイの付いたチャプレットと呼ばれるロザリオよりも珠の数の少ない数珠が使われ(それぞれのチャプレットごとに珠の数も違う)、それぞれに祈りの定式文が定められています。Wikipediaのチャプレットを見ますといろいろなものがあるなと感じます。

 ネットなんかで検索しますと神のいつくしみのチャプレットが出てきます。聖ファウスティナに出現したイエスが広めるように教えられたとされるものです。

 とりあえず手元にある大天使ミカエルのチャプレットについて見てみます。


 大天使ミカエルのチャプレット 祈り方

※メダイにうやうやしく口づけした後、

〈先唱〉 天主よ、我が助けに来たり給え。
〈応唱〉 主よ、我を急ぎ助け給え。

※メダイの上の4つの珠で、次の各天使に【主祷文】1回を表敬として捧げる。

1,聖ミカエルへの表敬として・・・
2,聖ガブリエルへの表敬として・・・
3,聖ラファエルへの表敬として・・・
4,我々の守護天使への表敬として・・・

※以上の祈りの後に【栄唱】1回

《天使の第一隊に向かう祈り》

聖ミカエルと熾天使(セラフィム)の天軍の御取次によりて、主が、我らをして完全なる愛徳の火に燃ゆる者とならしめ給わんことを。アーメン。

※大珠で【主祷文】1回、3つの小珠で【天使祝詞】3回。以下各階級も同様に行う。

《天使の第二隊に向かう祈り》

聖ミカエルと智天使(ケルビム)の天軍の御取次によりて、主が、我らに罪の道を離れ、完徳の道に進む聖寵を与え給わんことを。アーメン。

《天使の第三隊に向かう祈り》

聖ミカエルと座天使(トロノス)の天軍の御取次によりて、主が、我らの心に真実にて深き謙遜の精神を注ぎ給わんことを。アーメン。

《天使の第四隊に向かう祈り》

聖ミカエルと主天使(ドミナツィオーヌス)の天軍の御取次によりて、主が、我らの五官を制御し、悪しき情欲を正す恵みを与え給わんことを。アーメン。

《天使の第五隊に向かう祈り》

聖ミカエルと力天使(ヴィルトゥテス)の天軍の御取次によりて、主が、我らの霊魂を、悪魔の罠と、誘惑より守り給わんことを。アーメン。

《天使の第六隊に向かう祈り》

聖ミカエルと能天使(ポテンターテス)の天軍の御取次によりて、主が、我らを試みに引き給わず、悪より救い給わんことを。アーメン。

《天使の第七隊に向かう祈り》

聖ミカエルと権天使(プリンチパリトゥス)の天軍の御取次によりて、主が、我らの霊魂に、真実にして心からなる従順の精神を満たし給わんことを。アーメン。

《天使の第八隊に向かう祈り》

聖ミカエルと大天使(アルクアンジェル)の天軍の御取次によりて、主が、我らに堅忍を持って信仰と善行に励み、天国の光栄に達する恵みを与え給わんことを。アーメン。

《天使の第九隊に向かう祈り》

聖ミカエルと諸天使(アンジェル)の天軍の御取次によりて、主が、彼らをして、この世においては我らを守らしめ、やがて永遠の光栄にまで、我らを導かしめ給わんことを。アーメン。

《終わりにする祈り》
〈交唱〉 いとも栄えある聖ミカエル、天軍の第一の頭にして総帥、霊魂の忠実なる守護者、悪しき霊の征服者、天軍の家の寵児、イエズス・キリストに次ぐ我らの感ずべき導き手、位において御身により頼む我らをして日々天主にまします忠実に仕え奉るを得せしめ給え。

〈先唱〉 イエズス・キリストの聖会の統率者、幸いなる聖ミカエルよ、我らの為に祈り給え。

〈応唱〉 我らが主の御約束にかなう者とならんために。

《祈願》 全能永遠の天主、主は限り無き御慈しみと御あわれみによりて、全人類の救済のため、いとも栄えある大天使聖ミカエルを、御身の聖会統率者と選び給えり。願わくはそのねんごろなる御保護によりて、我らがあらゆる悪しき敵より逃れ、死に際してはいかなる悪の手にもおびやかされることなく、至聖なる御身の御前に彼によりて導かるる幸いを得しめ給え。我らの主イエズス・キリストの御功徳によりて。アーメン。


****

続いてギリシャ正教のコンボスキニオンとイイススの祈りについてですが、こちらは解散してしまったエンデルレ書店で出版していた「無名の順礼者 あるロシア人順礼者の手記」 (A・ローテル訳・斎田靖子訳)」を読むとよいでしょう。

 あと同じくエンデルレ書店で出されていた英訳「フィロカリア」からの抜粋訳になる「修徳の実践 心の祈り(イエスへの祈り)に関する著述」(斎田靖子訳)か新世社から出ている「東方キリスト教霊性の精華 フィロカリア」(全9巻)も併せて読むといいかもしれません(エンデルレ書店の本は出版社が解散しているので古本でも価格は定価の何倍にもなっている場合があります。)。

 こちらのギリシャ正教の祈りに関する記事は参考になるかと思います。 「私祈祷」、「イイススの祈りについて カリストス主教 講演 第5回 前」、「イイススの祈りの実践 カリストス主教 講演 第5回 後

 コンポスキニオンを用いた祈り方の一つはネットなどで調べると以下のようです。

小玉で「イイススの祈り」
大玉で「至聖生神女讃歌(カトリックの「天使祝詞」)」もしくは「常に福(さいわい)にして」
コンポスキニオンの最後には「天主經(主の祈り)」

 この定式のギリシャ正教(日本ハリストス正教会の聖書や祈祷書など、明治時代に訳されたまま現代も使い続けているのでちょっと読み辛いかもしれません)の祈禱文は以下になります。

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「イイススの祈り」
主イイスス・ハリストス、神の子よ、我、罪人を憐れみ給え。

「至聖生神女讃詞」
生神童貞女(しょうしんどうていじょ)よ,慶(よろこ)べよ,恩寵に満たさるるマリヤよ,主は爾(なんじ)と偕(とも)にす,爾は女の中(うち)にて讃美たり,爾の胎(たい)の果(み)も讃美たり,爾は我等の霊(たましひ)を救ふ主を生みたればなり。

「常に福にして」
常に福にして全く玷(きず)なき生神女(しょうしんじょ)我が神の母なる爾を讃美するは真に當(あた)れり。ヘルワィムより尊(たうと)く,セラフィムに並なく栄え,貞操(みさほ)を壊(やぶ)らずして神(かみ)言(ことば)を生みし實(じつ)の生神女たる爾を崇め讃む。

「天主經」
天に在ます我等の父よ,願わくは爾の名は聖とせられ,爾の国は来り,爾の旨は天に行わるるが如く地にも行われん,我が日用の糧を今日我等に与え給え,我等に債ある者を我等免すが如く,我等の債を免し給え。我等を誘に導くかず,猶我等を凶悪より救い給え。 蓋国と権能と光栄は爾に世世に帰す。「アミン」

****

 プロテスタント(特に英国の非国教系やピューリタン系、国教会から別れたメソジストとその流れ)ではカトリックのロザリオやチャプレットはマリア崇拝、聖人崇拝と見做し忌避し否定する傾向が強く、また同じ定式の祈りを繰り返すことにも忌避感があり、これらの流れの諸教会では使われることはありません。

 プロテスタントでロザリオがあるのは、英国国教会と世界各地にある聖公会の諸教会の世界的連合アングリカン・コミュニオンの教会とルーテル派の一部で見られるくらいでしょう。

 聖公会のロザリオは「アングリカン・ロザリー」とか「祈りのピース」とか呼ばれるようです。

祈り方については 聖公会のロザリオと祈り方についてのサイトやAnglican Prayer Beadsなどがわかりやすいかと思います。


****

ルーテル派ではアメリカ福音ルーテル教会のカトリックのロザリオによく似たLutheran Rosary や北欧で見られるWreath of Christという玉の数の少ない日本でよくみられる数珠ブレスレットみたいなものがあります。

Wreath of Christ 小
(Wreath of Christ)

 アメリカ福音ルーテル教会のLutheran Rosary の祈り方についてみてみたいと思います。検索すると色々出てきましたが、とりあえずこの定式のがよかったのでそれを取り上げます。

Lutheran Rosary  説明付き URL
(Lutheran Rosary )

「十字架のしるし」と共に十字を切って始まります。そして十字架を持ち「使徒信条」を唱えます。続いて小玉で「イエスの祈り」、大玉で「グロリア・パトリ」、それから大玉で「主の祈り」、小玉で「イエスの祈り」、大玉で「グロリア・パトリ」の繰り返し。センターメダイがある場合はセンターメダイで「天使祝詞」か「マグニフィカート」、「神の母への福音主義の賛美」などをいのります。

 以下に日本のルーテル派で使われている祈りの定式文を上げます。文語体の祈りなどは1964年の「教会式文」、口語体の祈りなどは1983年の「礼拝と洗礼」からとなります。

****

「十字架のしるし」
父と、子と、聖霊のみ名により、アーメン。

「み名による祝福」
父と子と聖霊のみ名によって、アーメン。

「使徒信条」
われは天地の造り主、全能の父なる神を信ず。
われはそのひとり子、われらの主イエス・キリストを信ず。主は聖霊によりて宿り、おとめマリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府(よみ)に下り、三日目に死人のうちよりよみがえり、天に上り、全能の父なる神の右に坐したまえり。かしこより来たりたまいて生ける人と死にたる人とを、さばきたまわん。
われは聖霊を信ず。聖なるキリスト教会(「公教会」としてもよい)、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだのよみがえり、限りなきいのちを信ず。
アーメン。

「使徒信条」
天地の造り主、全能の父である神を私は信じます。
そのひとり子、わたしたちの主 イエス・キリストを、私は信じます。主は聖霊によってやどり、おとめマリヤから生まれ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死んで葬られ、陰府に下り、三日目に死人のうちから復活し、天に上られました。そして全能の父である神の右に座し、そこから来て、生きている人と死んだ人とをさばかれます。
聖霊を私は信じます。また、聖なる公同の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだの復活、永遠のいのちを信じます。
(アーメン。)

「主の祈り」
天にまします我らの父よ。
ねがわくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧(かて)を、今日も与えたまえ。
我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、
我らの罪をもゆるしたまえ。
我らをこころみにあわせず、
悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなくなんじのものなればなり。
アーメン。

「主の祈り」
天の父よ。
み名があがめられますように。
み国が来ますように。
み心が天で行われるように、地上でも行われますように。
私たちに今日もこの日の糧をお与えください。
私たちに罪を犯した者を許しましたから、私たちの犯した罪をおゆるしください。
私たちを誘惑から導き出して、悪からお救いください。
(み国も力も栄光もとこしえにあなたのものだからです。)
(アーメン)

「イエスの祈り」
主イエス・キリスト 神の子よ。罪人である私を憐れんでください。

「グロリア・パトリ」
父、み子、御霊の神に、み栄えあれ、初めも、今も、後も、世々に絶えず、アーメン。

「栄頌」
父、み子、御霊に、み栄え、初めも、今も、後も、世々に絶えず、アーメン。

「マグニフィカツト」
わが心、主をあがめ
 わが靈は、わが救主なる神を喜べり
そのはしための卑しき身をも
 かえりみ給いたればなり
視よ、今よりのちよろず世の人は
 我をさいわいなるものとなさん
全能者、われに
 大なる事をなし給いたればなり
その御名はきよく
 そのあはれみは、代々、畏(かし)こみ恐るる者にのぞむなり
神はみ腕にて力をしめし
 心のおもいに高ぶる者をば散しもう
いきおいある者を位よりおろし
 卑しき者を高くあげ
飢えたる者を善(よ)き物に飽かせ
 富める者を空しく去らせ給う
また我らの先祖に告げ給ひし如く
 アブラハムと、その裔(すえ)とに對するあわれみを
とこしえに忘るることなからんために
 しもべイスラエルを助けたまへり
父、御子、御霊の神に
 み栄えあれ
はじめにありしごと、今も後も
 ときわにアーメン
(「日本福音ルーテル教會式文」 昭和24年 pp.48-49)


「マグニフィカート」
1、私の魂は主である神をあがめ、
2、私の霊は私の救い主である神を喜びます。
3、神はとるにたりない女である私に目を留められました。これからのち世々の子らは私をさいわいな女とほめたたえることでしょう。
4、すべてのことをなさる神が私に大きなことをしてくださったからです。そのみ名は聖いのです。
5、その憐みは世々にわたって、神を畏れるすべての者に及びます。
6、神はそのみ腕をもって力強く働き、心の思いの高ぶるすべての者を打ちこわされます。
7、神は偉大な君侯をその支配(の座)から引きおろし、低くて、無である者を高めてくださいます。
8、神は飢えている者をあらゆるたぐいのよいもので飽かせ、富んでいる者を空手(からて)のままにしておかれます。
9、神は、その憐みを忘れずに、仕えるイスラエルの民を受けいれてくださいます。
10、我々の父祖アブラハムとその子らに永遠に約束なさったとおりに。
(「ルター著作集第一集第4巻」pp.160-161)


Martin Luther’s Evangelical Praise of the Mother of God
O Blessed Virgin, Mother of God, what great comfort God has shown us in you, by so graciously regarding your unworthiness and low estate. This encourages us to believe that henceforth He will not despise us poor and lowly ones, but graciously regard us also, according to your example. Amen

「マルティン・ルターの神の母への福音主義の賛美」

おお、祝福された処女また神の母よ、神があなたの無価値と卑しさを、これほど恵み深く顧みてくださることによって、神は我々に、これほど大きな慰めを、あなたのことで示してくださった。それによって我々はこののち神が、貧しい、無である者を、あなたの例証によって、見捨てず、恵み深く顧みてくださることを確信する。アーメン。
(「ルター著作集第一集第4巻」p.197、「ルター著作集分冊7 マグニフィカート」pp.59-60)

「おお、祝福された処女また神の母よ、神があなたの無価値と卑しさとを、これほど恵み深くかえりみてくださることによって、神は私たちに、これほど大きな慰めを、あなたのことで示してくださった。それによって私たちはこののち神が、貧しい、無である者を、あなたの例証によって、見捨てず、恵み深くかえりみてくださることと確信する」
「ルター著作選集」 (ルター研究所 編 教文館 pp.333-334)

****

「イエスの祈り」、「天使祝詞」、「マグニフィカート」、「マルティン・ルターの神の母への福音主義の賛美」の三つは、日本のルーテル派では祈られないので、「天使祝詞」はカトリックのものをご覧ください。「マグニフィカート」と「マルティン・ルターの神の母への福音主義の賛美」は「ルター著作集」と」ルター著作選集」から引用しました。「イエスの祈り」は英語版から機械翻訳を「イイススの祈り」にて修正。


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athanasius

Author:athanasius
当ブログにおいて、キリスト教関係の記事などにつきましては、あくまでもわたしの信仰や所属する教派・教会の教義的な私個人の立場から、わたしがおかしい、納得できない、ウソだろう、こうではないか、なとなどの批判・批評、否定、または合意、賛同などを書いています。また他宗教については個人的な感想として書いています。ある人にとってはとても不快に思ったり、反対意見もあると思います。その場合、広い心でお読みください。また、人の考え方は不変なものではありません。過去の発言と現在の発言が変わったりするのも自然なことですのでご留意ください。

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